スリット補強
築地本願寺の今回の修理工事は「保存修理工事」と「耐震補強工事」に大きく分けられます。そのうち、本年度の耐震補強工事の一つとして、スリット補強を行っております。スリット補強は、建物の柱と壁の間に細い切込み(スリット)を入れることで地震による建物の損傷や倒壊を防ぐ工法です。壁に切込みを入れることで耐震補強になるというのが不思議に思われるかもしれませんが、遊びをもたせて柱が破壊されにくくなり、柱を守ることができれば、建物の倒壊を防ぐことができるという考え方です。たとえ建物や家財に被害が出たとしても、ご参拝の皆さまや職員の人命を守ることができます。

耐震壁の新設
また、強度を高めるための耐震壁を新設しております。耐震壁は、通常の間仕切り壁と異なり、鉄筋コンクリートを用いて地震の横揺れによる力を受け止め、建物の変形や倒壊を防ぐ壁です。この耐震壁に構造的な役割を持たせながら、間取りの変更も行います。表面からは見えにくい工事の積み重ねにより、荘厳華麗なだけでなく、震度5以上の地震に耐えうる築地本願寺を目指しております。
修理工事は、ご参拝や法要を継続しながら作業を進める必要があるため、工事音や、化学薬品臭などが発生してしまいます。より安全で堅牢な築地本願寺へとなりますため、皆さまのご理解を賜りますようよろしくお願い申しあげます。
